ポール・ハリスゆかりの文書の修復と保管
ロータリー創始者ポール・ハリスが果たした役割、そして、友情と国際理解というハリスのビジョンは、今も昔もロータリー会員から深い尊敬を集めています。ロータリー世界本部(米国イリノイ州エバンストン)に保蔵された、会員から生前のハリスへの手紙や贈り物が、それを如実に物語っています。
国際ロータリーはロータリーの歴史的資産を守り、ロータリー史に残る重要人物たちの貢献を称えるために、歴史を正確かつ効果的に記録したアーカイブ(記録保管所)を構築し、維持しています。その取り組みの一環として、ロータリーの記録保管担当スタッフは、ハリスに贈られた4点の文書を修復・保存するために紙の保存専門家と協力しました。
これら4点はすべて、表面の汚れを減らす乾燥プロセスを使用して修復されました。上質皮紙で作られた3点については、長年巻かれた状態で保存されていたため、特注の保管用台紙に入れる前に、伸ばして平らにする追加の保存作業が行われました。もう1点の紙の文書は、日本製ティッシュペーパーとでんぷん糊を用いて破れた部分の修復が行われました。
1936年1月、ハリスと妻ジーンはパナマと南米諸国への3カ月間の旅に出発し、多くのクラブを訪問しました。そこで出迎えた会員たちは、現地の風習や人びとをハリス夫妻に紹介し、通訳を行いました。
エクアドルのグアヤキル・ロータリークラブ会員である地区ガバナー、セザール・アンドラーデ氏は、コロンビアとエクアドルで夫妻を迎えました。リマ・ロータリークラブのジェイミー・リナレス氏は、ハリスがペルーとチリのクラブを訪問した際、自身の英語を練習する機会だと説明しました。後にRI会長となったアーマンド・ペレイラ氏は、ハリス夫妻のブラジル滞在の大半を一緒に過ごしました。
ここにご紹介する3点は、その旅行の思い出の品々です。
これらの品の保存・修復作業は、Paul Harris 711 Club(ポール・ハリス711号室クラブ)からの寛大なご支援によって実現しました。