世界中で活躍する「世界を変える行動人」
2023年8月
米国
カリフォルニア州のフォルサム州立刑務所では、近隣のキャメロンパーク・ロータリークラブのプロジェクトを通じて、小グループの受刑者がギアの調整を行っています。2007年以来、サクラメント地域のロータリークラブは、使用済みの自転車を収集し、修理のためにフォルサム刑務所に届け、低所得世帯の子どもたちや、ホームレス、退役軍人、難民、山火事で家を失った家族などを支援する団体に、毎年500台もの自転車を届けています。「自転車再生プログラムでは、受刑者が貴重なスキルと機会を提供するだけでなく、有意義な形で地域社会に恩返しをすることができます」と刑務所長代理のトレイシー・ジョンソンさんは指摘します。「更生への一歩ではありますが、前向きな変化を生み出すための大きな飛躍です」。クラブはこのプロジェクトに年間約1,200ドルを費やしています。「これは関係者みんなに恩恵をもたらすプログラム」だとクラブのドン・フラー直前会長。「私たちは不要な自転車を引き取っており、このプログラムを通じて受刑者たちも充足感を得ています」
ウルグアイ
フレイベントス・ロータリークラブは、料理イベントで320食分のパエリアを提供し、この活動を通じて2016年以来、数千ドルの募金を集めてきました。レストラン「La Tomasa」のシェフ、エドゥアルド・カサレスさんの指導の下、クラブ会員23人が野菜の皮むきをしたり切ったりして、巨大な鍋で米料理を作り、今年は約2,800ドルの寄付を集めました。隠し味は何でしょう。元クラブ会長のアルフレド・バティスタ・フェルナンデスさんは、収益によってこの慈善活動は支えられており、「質の高い具材によってこの伝統的なパエリアの味を守っている」と話します。このクラブでは、車椅子、松葉杖、歩行器、杖を必要とする人びとに無償で貸し出す活動を行っており、料理の売上はその関連活動(フレイベントス市内各地や学校など16カ所での車椅子用スロープの設置等)に充てられています。
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6000.00台以上
キャメロンパークのロータリアンによって提供された自転車の数
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330.00 kg
フレイベントスのパエリヤ料理イベントで使用される野菜の量(平均)
イタリア
ミラノ・インターナショナル・ネット・ロータリークラブの会員は3月、心停止による死亡を防ぐ除細動器を寄贈する地元の慈善団体を支援するため、アマチュア対象のスキーレースを開催。コモ湖とドロミテ山地の間にある峠沿いのリゾート地Apricaに、約20人のロータリアンとその家族や友人が集まりました。「スキーをしない人たちも大勢参加し、日光浴、友情、和やかな時間を楽しんだ」と語るのは、同クラブのキアラ・ジュディチ直前会長です。参加費とスポンサーからの寄付で1,750ドル以上が集まり、市の公園に備える除細動器を購入することができたとジュディチ会長は話します。10月、クラブはサッカーの試合やその他のスポーツ行事を通じて資金を集めるイニシアチブを支援したほか、50人が参加したパデル(ピックルボールと似たスポーツ)の大会を後援。それを通じて警察署に除細動器を提供しました。
インドネシア
ジャカルタ・メトロポリタン・ロータリークラブは、2015年以来、高齢者や母子などを対象に無料の健康診断を実施してきました。2月に開催された第8回となる活動では、ホームレスの人びとにも検診の対象を広げました。レントゲン検査の結果、223人のうち97人に結核、気管支炎、肺炎の兆候が見つかりました。そこでクラブは、これらの人びとが治療を受けられるようサポートしました。「ホームレスの人たちが政府の保険に加入して、その後病院に行けるように、市民登録サービス事務所に協力してもらった」と、クラブ会員のインネ・オンコジョジョさんは話します。「今回の活動から、私たちは公衆衛生検診の必要性、特に感染が早く広範囲におよぶ結核の検診の必要性を実感した」と、クラブの直前会長であるアリー・バスセノさんは述べました。
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5.00番目
オリンピックのアルペンスキー競技におけるイタリアのメダル獲得数
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2.00番目
世界におけるインドネシアでの結核の症例数
ナイジェリア
ラゴスを拠点とするグバガダ・ローターアクトクラブの会員6名が、長期間をかけ、ケトゥにある小学校のトイレの大規模な清掃・改修作業を行いました。ローターアクターは、個人支援者からの寄付金約1,000ドルをもとに、屋根の一部と古くなったドア2枚を交換し、床を磨き、ペンキを塗り、石積みの修繕を行い、配管工を雇って老朽化した六つのトイレブロックを既存の井戸に接続しました。「トイレは汚く、嘆かわしい状態だった」と、クラブ直前会長のマイケル・エケリンさんは言います。このような環境は、下痢やコレラなどの病気を誘発し、生徒数500人の学校での欠席率を高めています。3月に完了したこのプロジェクトを含め、同クラブは2022-23ロータリー年度中に20の奉仕プロジェクトを実施しました。
この記事は、 Rotary 誌の2023年8月号に掲載されました