会員基盤の拡大
(1912年~1930年)
ここから始まる数十年間に、ロータリーは新大陸へと広がっていきます。ロータリー財団の設立は、今と未来の地域社会のニーズに応えるロータリーの役割について会員が考えるきっかけとなりました。
1912年:ロータリーが「国際ロータリー」に
1912年4月、カナダにウィニペグ・ロータリークラブが設立され、ロータリーは国際的組織となりました。これを受け、連合会の名が「国際ロータリー連合会」に変更され、1922年には「国際ロータリー」の名称が採択されました。
1912年:ヨーロッパに拡大
8月にロンドン・ロータリークラブ(英国)が加盟認証され、ロータリーが欧州に拡大しました。それよりも前にダブリン・ロータリークラブ(アイルランド)が結成されていましたが、正式に加盟認証されたのは1913年5月でした。1921年1月にはスペインのマドリードでクラブが加盟認証され、ロータリーの存在はヨーロッパ大陸に広がっていきました。
1914年:グレートブリテンとアイルランドのロータリー
5月、英国内で増えつつあるクラブの連携を図るため、グレートブリテンとアイルランドのロータリークラブが英国ロータリークラブ連合会を設立。1922年には、国際ロータリーとの関係を明らかにするため、名称が「グレートブリテンおよびアイルランドの国際ロータリー(RIBI )」に変更されました。
1917年:ロータリー財団
「世界でよいことをする」ための基金の設置をアーチ・クランフ会長が提案し、これがロータリー財団の前身となりました。最初の寄付は、カンザスシティ・ロータリークラブ(米国)からの26ドル50セントでした。1928年に正式に「ロータリー財団」と命名され、管理委員会が創設されました。
1916-17年度ロータリー会長だったアーチ・クランフ氏を撮影した無声動画。1917年にアトランタ(米国)で開催されたロータリー国際大会にて。
1919年:南米に拡大
1919年2月、ウルグアイのモンテビデオでクラブが加盟認証され、ロータリーが南米に拡大。1920年にはアルゼンチンにもロータリークラブが設立されました。南米大陸で3番目のクラブは、1923年にブラジルに設立されました。
1919年:第1回国際協議会
ロータリーは、次期リーダーの年次研修行事である国際協議会の第1回をシカゴで開催しました。以来、全世界の次期リーダーの交流の機会として、この行事が毎年開催されるようになりました。
1919年:アジアに拡大
1919年6月にフィリピン、マニラでロータリークラブが加盟認証され、その4カ月後には上海(中国)にもクラブが設立されました。1920年1月には、インドで初のクラブとなるカルカッタ・ロータリークラブが設立されました。
1921年:オセアニアとアフリカに拡大
メルボルン・ロータリークラブが4月に加盟認証され、オーストラリア初のクラブとなりました。5月には、ニュージーランドにオークランドとウェリントンの二つのロータリークラブが加盟認証されました。7月には南アフリカのヨハネスブルクにクラブが設立され、アフリカ大陸で初のクラブとなりました。
1921年:平和を第一に掲げる
米国外で開催された初の国際大会となったエジンバラ(スコットランド)国際大会で、RI定款に平和と国際親善の推進が追加されました。平和の推進は、1922年のロサンゼルス国際大会(米国)で採択された「ロータリーの目的」にも盛り込まれました。