世界中で活躍する「行動人」
2023年10月
米国
1世紀以上にわたって、ワシントン州で開催されるアップルブロッサムフェスティバルのグランドパレードはウェナッチ市の人気行事となってきました。ロデオクイーン、警察の白バイチーム、それに地元の名士を乗せたフロートに加えて、このパレードならではの目玉は何と馬の糞。特に「糞が落とされる地点」です。馬がパレードルートのどこで最初に糞をするかを当てる抽選会を、Wenatchee Sunriseロータリークラブは5月に開催。「糞のドロップ地点」を見事に当てた正解者は10,000米ドルのくじ引きに参加できます。外した人にも500ドルの残念賞が4口分用意されています。Haileyロータリークラブ(アイダホ州)のアイデアを借りたこの抽選会で、奨学金や、仮設住宅で暮らす世帯への寄贈品、それにファーマーズマーケットの改善のために14,000ドルを調達しました。同クラブの元会長であるキャスリン・マクノルティさんは次のように述べています。「このイベントをとても楽しいものにしているのは、ユニークでちょっとふざけた抽選会です。抽選チケットの販売所では、ロータリーの素晴らしい活動について地域の方々と気軽に話すことができます」
グアテマラ
Solvangロータリークラブ(カリフォルニア州)とEscuintlaロータリークラブ(グアテマラ)が協力し、ヌエバ・コンセプシオンという小さな町に安全な飲み水を届けました。2月に、Solvangロータリークラブ会員9人と会員の令嬢、それに第5240地区のほかのクラブに所属する会員がグアテマラ市の南西は車で約3時間のところにある農村を訪れました。同クラブの資金提供による6,000ドルの井戸の掘削を専門家たちと一緒に実施するためです。これに応じて、あるロータリアンによって創設されたリンダ・ビスタ財団がこの地域で2基目の井戸を創設することになっています。「びしょ濡れになるし、もう泥だらけ。きつい仕事です」と語るのはSolvangロータリークラブ元会長のリンダ・ジョハンセンさん。「でも、きれいな水が出てくるときは感動します」。訪問中、Escuintlaロータリークラブが企画した歯科検診でロータリアンの歯科医たちが50人の子供たちに無料で歯科診療を行いました。会員たちは衛生と栄養についてのレッスン開催を手伝い、工芸品プロジェクトを主導しました。
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720.00万
米国における馬の推定頭数
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41.00%
グアテマラの農村における上水道が通っている世帯の割合
ドイツ
2021年7月の洪水により、北ヨーロッパでは数百人が犠牲となり、家屋が倒壊し、何世紀もの歴史がある建築物が浸水するという大災害が起こりました。被災地再建の支援でロータリアンたちは数百万ユーロを拠出したのです。そのほぼ2年後、ライン川の支流であるアー川沿いのロータリー会員たちは、アー川のことも魚のことも忘れていませんでした。Remagen-Sinzigロータリークラブ、Adenau-Nürburgringロータリークラブ、Bad Neuenahr-Ahrweilerロータリークラブ(いずれも第1810地区)は、3月に約1週間をかけて約16,200ドル分のサケを何千匹も放流。シュルトでは、Adenau-Nürburgringロータリークラブが魚の形をした焼き菓子を子どもたちのために作り、漁業の専門家がその日の作業について説明しました。「子どもたちを直接参加させることが非常に重要です」と、Adenau-Nürburgringロータリークラブ共同会長のアレックス・ショップさんは言います。「子どもたちは洪水災害の恐ろしさを体験しています。ですから、この地域の象徴であるアー川と良い関係を再構築することが非常に重要なのです」
バルバドス
Barbadosロータリークラブは、銀行員、保険代理店勤務、アクチュアリー、ウェルスマネージャーなど、金融業界で働くクラブ会員の助けを借りて、一連の金融リテラシー・ワークショップを開催しました。「Save, Spend, Thrive(貯金と消費で豊かになろう)」というこのプログラムでは、講義やメンタリング、ソーシャルメディアの特訓が行われます。ワークショップは1月に始まり、薬物使用障害を抱える人びとのためのセンターの居住者と元利用者を対象としてセッションが行われました。4月と5月にはブリッジタウンの教会の協力によりプログラムを拡大して実施しました。債務管理、家計の予算編成、貯蓄、退職計画などが取りあげられます。「これまでに約100人にサービスを提供してきましたが、その大半は女性です」と同クラブ会員のジャメラ・フォードさんは言います。
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12.00キロ
2021年に平均的なドイツ人が消費した魚やその他シーフード
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8.90%
2022年のバルバドスにおける女性の失業率
イタリア
Morimondo Abbaziaロータリークラブは、毎年、創立メンバーの一人である故アンブロジオ・ロカテッリ氏を偲んで、慈善団体にメダルを贈呈しています。総員33名の同クラブは、3月に非営利団体「Rise Against Hunger」のイタリア事務所を受賞者に選びました。同団体と協力して、140人のロータリアン、その家族や友人、それにローターアクターを集めて、ジンバブエのある学校のために17,000食の食事を用意しました。ボランティアたちは米、大豆、乾燥野菜を分別して重量を量り、袋に詰め、地元の子どもたちによる絵やメモと一緒に箱詰めしました。かかった費用は約9,000ドルで、資金提供はロータリアンとロカテッリ家による、とクラブ会員であるダヴィデ・カルネヴァーリさんは説明します。
この記事は、Rotary 誌の2023年10月号に掲載されました